お寺に行くとお香の香りに満ちていて、とても心が安らぎます。日常生活にもお香を使い、運気を高めましょう。
起源
『日本書紀』の中では、595年4月に淡路島に大きな沈水香木が流れ着き、島の人が薪とともに燃やしたところとても良い香りがしたため、朝廷に献上したとされています。それから仏教と結びつくことで、定着していくようになるのです。平安時代には、貴族の中で香りを楽しむようになりました。その後、武士の間でもてはやされ、江戸時代になると、武士のみならず庶民の間にも浸透していきました。
種類
お香にはさまざまな種類があります。直接火をつけるものとしては、お線香のようなスティック型、コーン型、渦巻型に分かれます。均一に香りが広がるようにしたいのならスティック型、気軽に利用したいならコーン型、長時間使用したいなら渦巻型が良いでしょう。他にも、間接的に熱を与えて香りを出す練香・香木・印香、主にお寺などで使われる塗香・抹香・焼香などがあります。日常的に使うには、火をつけるものが良いでしょう。
では、お香には実際にどのような効果があるのでしょうか?かの一休禅師も、「香の十徳」として、お香の効能を書き記しています。わかりやすく解説するとこのようになります。
- 感格鬼神
- 鬼や神のように感覚が研ぎ澄まされる
- 清淨心身
- 心身を清浄にする
- 能除汚穢
- よく穢れを取り除く
- 能覺睡眠
- よく眠気を覚ます
- 静中成友
- 孤独感を拭い去る
- 塵裏偸閑
- どんなに忙しいときも和ませる
- 多而不厭
- 多くあっても邪魔にならない
- 寡而為足
- 少なくても充分足りる
- 久蔵不朽
- 長くたくわえていても朽ちない
- 常用無障
- 常に用いても無害
古い時代から使用され、効果があるといわれてきたお香。現在もそれは受け継がれています。では、現在使用されているお香には、実際どのような効果があるのか、代表的なものを紹介しましょう。
- 白檀
(サンダルウッド)
- 白檀は生の状態でも芳香するため、扇子などにもよく使用されています。白檀の効果としてまず挙げられるのが、心を鎮める効果。香りにより、精神が落ち着きます。のどの痛みを治めたり、抗菌効果や免疫力を高める効果があります。また浄化にもよく使用されます。パワーストーンの浄化をはじめ、部屋の中を浄化させるのに白檀を使うと良いでしょう。浄化をすることで、運気自体が上がります。
- 薔薇
(ローズ)
- 薔薇の香りには女性ホルモンのバランスを整えたり、心に安らぎを与える効果があります。お肌を活性化させ、体の免疫力を高める効果も期待できます。 異性を惹きつける作用があるため、恋愛運を上げたいという人にお勧めの香りです。
- 茉莉花
(ジャスミン)
- 自律神経を活発にさせる効果のある茉莉花。とても強いリラックス効果があり、心を落ち着けてくれます。また落ち込んだり、自信喪失の状態になった時に茉莉花の香りを使用すると、心を穏やかにさせると同時に、活力も与えてくれます。何事にも前向きになれ、自然と運気が上がります。
- 麝香
(ムスク)
- 麝香はとても貴重なもので、現在香りとして使用されているものは、ほとんどが人工的に作られています。ストレスの解消や、困難に立ち向かう力を発揮することにも効果があります。官能的な香りを放ち、催淫作用が高いので、恋愛運を上げたい方はこの香りを使用すると良いでしょう。
- ラベンダー
- 安眠効果があることは有名ですが、その他にも神経の緊張や不安を和らげる効果があります。また悩みごとや心配事を抱えている時や、ストレスでイライラしている時に使用すると、心が落ち着きます。精神的に疲れたと感じた時に使用すれば、リラックス効果を得られます。心が安定することで、幸運を呼び込みやすくします。
日常生活にお香を取り入れることで、心が落ち着き、おのずと運気を呼び込むことができます。貴女もぜひ、お試しください。